2015-10-15

南アルプス大縦走

日程:2015/8/26~9/5
山域:南アルプス;甲斐駒ヶ岳~光岳
形態:単独、テント6泊、小屋4泊、小屋夕食3食

~行程~
26日[雨]     竹宇駒ヶ岳神社7:00→七丈小屋16:25(幕)
27日[雨/曇]   七丈小屋7:20→北沢峠15:00(幕)
28日[曇/雨]   北沢峠5:00→仙丈ケ岳→両俣小屋16:40(幕)
29日[雨]     両俣小屋6:30→間ノ岳→北岳山荘14:30(幕/夕)
30日[雨/風19m] 北岳山荘9:00→熊ノ平小屋13:15(泊/夕)
31日[曇/雨/強風] 熊ノ平小屋6:30→塩見岳→三伏峠小屋16:15(幕)
1日[雨/曇]    三伏峠小屋9:10→高山裏小屋14:55(幕/期間外)
2日[雨/☆]    高山裏小屋5:40→赤石岳→百閒洞山の家15:15(泊)
3日[曇/雨]     百閒洞山の家5:40→聖岳→茶臼小屋16:30(泊)
4日[雨/晴/☆]   茶臼小屋6:25→光岳10:40→茶臼小屋15:15(泊/夕)
5日[御来光/晴]  茶臼小屋6:30→畑薙大吊橋10:20

今回のスタイルは以下のようです。
 *基本テント泊
 *食料・装備は全行程分持参
 *単独
 *途中で帰らない
 *台風と雷でなければ停滞しない
 *台風の場合、小屋に停滞することも考える
 *小屋の人の言うことは絶対に聞く

概要は以下のような感じ。
 *10泊11日(前夜除く)
 *テント泊、小屋泊
 *単独
 *ザック重量:出発時18キロ(水除く)→のち、雨のため増。
 *1日の摂取カロリー:1200㎉程度
 *着替え:タイツと下着のみ(寝る時用)
 *食料:全部乾燥物
 *使用ザック:75ℓ

では、記録と共に南アルプスの世界へ!(*'▽')

8/25
長坂駅=(北杜タクシー)=竹宇駒ヶ岳神社
タクシー料金は3500円程度。
バスが近くまで来てますが、長い縦走なのでタクシーがいいです。
タクシー会社は北杜タクシー。直前でも電話しておくと楽です。

8/26
白州尾白川キャンプ場7:05‐‐‐R1(分岐)7:35、45‐‐‐R2、8:40、9:00‐‐‐R3、9:45、55‐‐‐横手分岐10:30、50‐‐‐R5、11:35、55‐‐‐刃渡りの先13:15、35‐‐‐R7、14:00、10‐‐‐5合目15:05、10‐‐‐七丈小屋16:25(幕)
さてついに始まりました。去年の敗退から1年。
縦走は大体初日から3日くらいが体力的に1番キツイ。昨夜の雨でテントはすでに重くなり、水場もないため20キロを超していたであろう。女性1人にすれ違っただけで、誰にも会わなかった。歩き始めてから何度も引き返そうと思った。ここから帰るのが下界に1番近いのだ。だけど今年はそんなこと言えない。結局、9時間以上かかって小屋に到着。
凄まじい雨で全身ずぶ濡れ。
テントの中で着替え出した頃、男性2人が到着した。




8/27
七丈小屋7:20‐‐‐(R1)‐‐‐8合目7:30、55‐‐‐R3、8:40、9:10‐‐‐甲斐駒ヶ岳10:50、11:20‐‐‐六方石11:55、12:00‐‐‐駒津峰12:25、50‐‐‐仙水峠13:50、14:10‐‐‐長衛小屋15:00(幕)
この縦走の核心部の1つ。
黒戸尾根の上部を苦無く越えられれば、その先も行けるだろう、という目安にもなる大事な1日。
ハ-ハ-言いながら8合目まで。

 で、ここからです。
鎖が垂れてたり、でかい岩があったり、フルで登るにはなんか違うと去年は思ったので、今年はクライミングジムで懸垂、筋トレ、160度壁ばかりやって鍛え上げて再挑戦。
思う存分楽しむことが出来た。



そしてようやく1つ目の山頂、甲斐駒ヶ岳に到着。
ザックのまま山頂に行ける余力が残っていたので、山頂でたっぷり休んで明日からに備えることに決めた。ただ、真っ白でよくわからない。



下山の時、ちょうど甲斐駒ヶ岳が見えた。
今思えば、この山行でかなり天気のいい1日だった。
ちなみに峠まで下りる道も、なんだか登りもあって、日帰り装備の人たちに迷惑を掛けながら気持ちだけで越えていった。

北沢峠に下りると、南アルプスで1、2を争うベースキャンプ。この人の多さ、と言うのが正しいのかはわからないけれど、広い河原を前にして、濡れた装備をひたすら乾かす。ビールも飲まずにご飯を食べて就寝。賑やかだなーと思いながらいつの間にか朝になっていた。周りがうるさくても寝られるこの性格は、非常に得した気分です。


8/28
長衛小屋4:55‐‐‐(R1)‐‐‐2合目5:50‐‐‐3合目6:15、20‐‐‐大滝頭7:05、15‐‐‐小仙丈岳8:25、35‐‐‐仙丈小屋9:35、45‐‐‐仙丈ケ岳10:20‐‐‐大仙丈ケ岳11:00、25‐‐‐(R)‐‐‐伊那荒倉岳14:00、10‐‐‐独標15:00、05‐‐‐両俣小屋16:40(幕)

この縦走の核心日。仙丈まで登り、仙塩尾根へ突入。という、逃げ場のない行程。仙丈ケ岳の手前で一瞬山が見えた。





山頂に着くと、真っ白。この後ヒトケのいない尾根に入ると何だか鬱蒼とした森。去年体験しているので何とも思わないが、熊がいてもおかしくない、南アルプス1番の自然を感じられる場所だと思う。
実際にこんな手書き看板を見かけた。
「南アルプスの大自然コース」的な。倒木に苔が生えてて暗い森。雨の中いい雰囲気が醸し出されていた。

伊那荒倉岳山頂。


横川岳。全く気色が変わらぬまま進む。
両俣小屋へは、その通り急登。明日、朝イチの登り返しが本当に嫌だったけど、小屋に泊まるという安心を得るために、駆け下りた。道なのかよくわからないけど、大木が倒れ重なっていてピンクテープもなんだかなぁ~という感じ。
思いっきり降ると徐々に雰囲気が変わってくる。ここは釣り師もいるようだ。
バイヤリスオレンジが美味しかった。ペットボトル400円。安いなぁ~

8月29日
両俣小屋6:25、野呂川越7:35、40‐‐‐(R2)‐‐‐間ノ岳13:00、10‐‐‐北岳山荘14:30(幕)

仙塩尾根に戻り、まわれ右!で三峰岳を目指す。
そう、ひたすら登っていつつくのか分からないのがこの山。視界真っ白だからでしょうか?上には鎖場もあって、なかなかスリリング。

人生初の間ノ岳も通った。何も見えなかった。


雨続きで足もふやふや。
とか言ってられるのは、実はこの時だけだった。翌日には足うらが真っ赤に。その次の日には今にも水ぶくれそうになり、百閒洞でついに水がはじけてベタベタに。お兄さんが消毒液を付けてくれたりテープをくれたり…
茶臼小屋に着いた頃には指の先までパンパンに腫れあがって足裏はグジャグジャ…親切な小屋の方が洗わせてくれて、消毒とテーピングまでくれた。そのおかげでなんとか回復。下山した時には少しましになってたけど、後日爪が剥がれた。ばい菌って、怖いのだなぁ~としみじみ。


はい、受付で「夕飯はどうしますか?1人ならいいですよ」と言うので、うなずいた。1700円かな?感動のあまり、おじさんたちより早くご飯をお替りしていた。
お腹パンパンって幸せやぁ~!
でもね、アルファ米に乾燥のマーボーナスとか、チキンカレーとか、食べるのもなかなかいいんですよ。あれは本当に贅沢。

8月30日
北岳山荘9:00‐‐‐熊ノ平小屋13:15(泊)

夜中はなんだか風が強かったような…夢かな?とか思いつつ朝方、雨と共に強風が…
まあ落ち着くだろう、と明るくなるまでご飯を食べ片してパッキング完了。
んん…いくら待っても止まない。いい加減諦めて飛ばされそうになりながらテント撤収~。北岳へ向かうものの、尋常じゃない強風で、山頂に出られないだろうと判断して、というか視界のない中二重稜線は怖いので、潔く引き返して南へ。
小屋のお兄さんに心配されながら出発。途中で単独のお兄さんがいたので間ノ岳まで一緒に行くことに。会話をするのが若干大変だったしペースを合わせるのが疲れたけど心強かった。
別れてからはノンストップで目指すは小屋。泊めてくれなかったらどうしよう、と思いつつ小屋に泊まることを希望に暴風雨に向かった。疲れるし雨が痛かった。




寒いしお腹空いたし…とにかく寒くて。
小屋に入ると単独のお兄さんが1人いた。おもろいことに、私がクライマーだとバレた。超能力者かと思った。でもこの筋肉はばれますね。てへっ。
後から2人単独が到着。みんなもの好きでほんとに愉快な1日だった。夕飯に豚の角煮が出たことには感動した。みんな少食だなあ。ご飯お替りして今日もお腹パンパン。
おやすみなさい。



8月31日
熊ノ平小屋6:25、新蛇抜山7:55‐‐‐R8:10、25‐‐‐北荒川岳9:25‐‐‐ザレ場(倒壊小屋)9:35、45‐‐‐(R1)‐‐‐塩見岳12:25‐‐‐塩見小屋13:25、40‐‐‐本谷山15:10、15‐‐‐(水場20分)‐‐‐三伏峠16:15(幕)

この日は12時間。コースタイムは10時間。
2時間オーバー。
北荒川岳付近は風が思いっきり当たって逃げるところがないので強烈だった。休むと濡れた体に強風で体温が奪われていく…
塩見岳への登りは特に風当たりが強くて、普通には登れなかった。正直こんな強風の中こんな長い時間歩いたことないから、行っていいのか少し悩んだ。しかも先が見えない。でも戻っても同じこと。なんとか力を入れて立って、弱まる一瞬に動くとなんとか高度を稼げた。下りの方がまだ風はましだった。





奥に甲斐駒ヶ岳が見えます。
ここまで来たか!



塩見岳の山頂、通過。
とてもじゃないけど風が強かった思い出しか、無い。                          







ことで塩見岳からの下りはこんな感じ。天気良いし、風弱いし、雨止んだし!みたいな。


三伏山。この日のテントは私だけ。小屋の人もかなり心配してくれた。
テントに入るなり、ご飯を食べかけで寝てしまった。







9月1日
三伏峠小屋9:10‐‐‐烏帽子岳10:05、20‐‐‐小河内岳11:50‐‐‐高山裏小屋14:55(幕)

起きたらとっくに明るかった。やっちまったぜ☆
この日はレスト日にすることにして、のんびり出発。
上にあがったら、雨は止んで雲と山がきれいな塩梅で広がっていた。

人にも会わず、雷鳥が先を行きます。

実は三伏峠のバスはもう終わっており、小屋の営業も終わり出していた。小河内も高山裏もそう。もう、戻るという選択肢は無くなったのだ。そのため、登山者はほとんどいなかった。この日会ったのは1人。

ここの避難小屋は、ロケーション抜群の所にありました。いつか利用したい。

高山裏の御主人には声が小さいとお叱りを受け、しかし愛のある方面の人で、色々と教えてくれた。ちょうど前日までの営業で、小屋締めをしていたのだ。
「明日歩けんのかその足で!明日は長いぞ!自分によく聞いてみな!」と。トイレは冬期用になっており、ワイルドで扉がちょっと透間…まいっかこの下に落ちてるのもどうせじいちゃんのだろうしw
何食ったら…とその話はやめておこう。



9月2日
高山裏小屋5:40‐‐‐R9:10、9:15‐‐‐荒川小屋10:00、10‐‐‐R11:10、20‐‐‐赤石岳13:00‐‐‐R13:05‐‐‐百閒洞山の家15:15(泊)

コースタイムは9時間20分。これにオプションとして荒川三山をつけられる。

思った以上にこの日も風が強く荒川岳との分岐に出るまでも、細い稜線は本当に強風だった。いい加減どんな前線がつきまとっているのかと呆れるくらいだ。
真っ白なので写真なんて撮らず、この日の1枚目が荒川小屋である。風に疲労を感じて、しかしこの視界の開けっぷり(写真は本当に天気がいい方。)に気持ちを立て直す。
小屋の方に「荒川岳は行ったの?」と言われて即答。「行ってないです、もうあれは今度でいいです。」と。視界があったら行ったかもしれないけど、強風の稜線にわざわざ行くなんて正直分からない。ピークハントではなく、黒戸から光を目指すという趣旨に変えると、気持ちがいくらかは楽になった。

荒川小屋の人は良さそうなので、今度行きます。行けなかった荒川三山と共に。



さあこれは何の写真でしょうか?今見返しても白いだけでよくわからない。
けど、この時は視界がひらけた!と思って撮ったんでしょうw



荒川小屋から赤石岳は、非常に風が強く、というか、正面から来るので例の「雨が痛いお年頃」ってやつでした。正直苦労した。

で、赤石岳です!かの有名な赤石山脈なのです!
ずいぶん頑丈な感じで囲まれてますね。ここも強風なので通過。

風止んだ―!とおもって休んだら突風が…
わかった、南アルプスの南部はこんなにも山自体が孤立していて大きい。1日のアップダウンも激しいし、さらにガレ場というか崩落が非常に多い。段々慣れてきた。

そんなところで小屋に着く。
ん?テン場と小屋がえらい離れてるな…今の私には戻る気力は残っていなかった。
女の人で?1人?テカリまで?すごいですねー!と小屋番の人に言われたり泊まってるおじちゃんたちにたかられたり。
夜はいつの間にか寝ていた。

あ、この日、百閒洞平のあたりで熊を見ました。熊さんの耳をしていたので、熊でしょう。ザックカバーが風で吹っ飛んできたのかと思って思わず見入っちゃったぜ。

9月3日
百閒洞山の家5:40‐‐‐丸山7:10‐‐‐兎岳‐‐‐聖岳10:55、11:00‐‐‐小聖岳11:35‐‐‐聖平小屋分岐12:35‐‐‐茶臼小屋16:30(泊)

久々の景色。てゆうか今回、9日目にして初めての富士山!もうゴールも見えてきた。
が、この山行で1番過酷な1日になるのでした。



聖岳。
う~ん、堂々としてるね。




変な雲。
登る登る。その間は吹きっさらしで、まったく休めない。竜巻のような雲も見えた。富士山には笠雲がかかっていた。雲が見えるだけ今日は天気良いのかとか思ったけど、他の人には決して言わなかった。

兎岳。
地図上では「うさぎか~可愛い名前だな。どうせしょぼい山なんだろっ!」とか思ってたんだけど、意外に厄介だった。
途中の避難小屋もちょっと変だし、山頂までも、意外に登る。何一つとして可愛い要素は感じられなかった。


あれっ?って思ってるうちに聖岳到着。
ここまで抜きつ抜かれつのおじちゃんたちに「姉ちゃんは女神さまだ!こんなとこで会えるなんてもう一生ないよ!」と喜ばれ、一緒に写真。
私「ザック重いから下ろしたい…」
おじちゃん「だめだよ、それがいいんじゃない!」

私は女神ではない。だけど、こんなとこに私みたいなの、いないか。おじちゃんたち、楽しい時間をありがとう!

ここからは時間との勝負なので、転げ落ちるように小屋へ。聖平小屋の時点で時間があったので懸命に登る。だけど、ここが全く着かない。呆れるほどピークに着かなくて雨風も強まり焦ってきた。けど、ほんとに着かない。やっと着いたポイントが、思っていた場所よりも遥か手前だったことに失望…
足裏も痛かったけどそんなこと言ってられないので、ロキソニンで隠す。

さて…小屋の分岐看板が出てきた。
初めて「光岳」の文字を目にして涙が…一気に力が抜けて、小屋までの下り道はヨロヨロだった。テントのつもりが予想外に雨が戻ってきて風も強かった。これはもしや明け方まで続くのか?と考え、小屋で「天気、よくなりますか?」と力を振り絞って聞いた。もっとひどくなる、とのことだったので、完全に諦めて素泊まりをお願いした。
ご主人は「泊まるなら、お金後でいいから早く荷物を部屋にあげて、服を乾かしな。」と。甘えて総着替え。お客さんが濡れた服を乾かしに行ってくれ、小屋のお姉さんが暖かいゆずティーを持ってきてくれた。早く下に来て!と。もう涙が止まらなかった。
下りるとちょうど夕飯の時間。残ったクッキーでも食べようと思っていたら、なんとどんぶりいっぱいのおかゆと味噌汁を食べさせてくれた。うまく喋れなかったけど、本当に美味しかった。テント泊の予定で、しかも素泊まりなのに・・・感謝の気持ちしかありません。
その後足を見た小屋の人がお湯を沸かしてくれて洗わせてくれた。情けないけど本当にありがとうございます。
今夜も熟睡なり。

9月4日
茶臼小屋6:25‐‐‐光小屋10:10、25‐‐‐光岳‐‐‐光小屋11:50‐‐‐茶臼小屋15:15

パンパンの足を濡れた靴に無理やり詰め込んで今日も出発。
ついに今日は光岳へ!

久々の晴れ!快晴!



易老渡とはよく聞くやつ。ずっと憧れていた彼。その易老岳です!


おおおおおーーーーー!!!!
こんなに山って山が見えるのか!山にいたのか!そうか、こんなに景色がいいのか!と思ったのです。

気が付けば、もう甲斐駒ヶ岳は見えない。そうか、そんな南まで歩いてきたのか(´▽`*)


いよいよかな?
光岳って、どんな山なのだろう。鼓動が早まった。
最高の青空!


わあああーーーーー!!!
光小屋じゃないですかあ!赤い屋根の。
久しぶりの天気で、洗濯物も良く乾きそう。

どんな小屋なんだろう。
どんなご主人なんだろう。

薪割をしているのはきっとご主人だ!
一緒に写真を撮ってもらった。光岳に来てやりたいことの1つだった。その訳を話して、山頂へ。

やっと来ました!!
あーだこーだセルフタイマーで撮るのにやけに手こずった。いい感じに逆光で、暗くて。




少し先に行くと展望があります。
いいねぇ~こう見てくると、茶臼から南は山頂が森林限界に達しない。ハイマツは光岳以南には生えない、と聞いたのは本当みたい。

白く見えるのがテカリ石。





どれが何の山なのか分からないけど、奥深い。
ここから先は、本当に深い。





テカリ石。
眺めは格別だった!

どのくらい遊んだかな?
小屋に戻るとご主人に呼ばれた。お土産、とポーチにパンパンにTシャツを詰め込んでくれた。今度は親も連れて行きますね。
自分の名前の山は、本当に温かかった。山はパッとしないし、全然目立たないし、聖と比べたらえらい違いだ。だけど、そんなことない。ここには行って分かる本当の良さがあった。憧れていた南アルプス全山縦走は、南アルプスをもっと好きにさせてくれた。


帰りはもう真っ白。


と思ったら小屋が見える!
あの赤い屋根。
お世話になりました。テーピングと日本酒を返しに、また行きます。





9月5日
茶臼小屋6:30‐‐‐畑薙大吊橋10:20、10:40=(バス)=白樺荘11:00→温泉

最終日の朝。
やっとご来光を拝めた。やっぱり山はこうでなくっちゃ!と思えたのでした。山嫌いにならなくて、よかったぁ~

優雅に朝からモンブランとコーヒータイム。

さすがにあれなんで、皿洗いをして出発です。
本当に寂しいです。それはこの小屋の人たちを別れるということ、南アルプスの思い出から、今日の目標が下界だということ。思い切って外に出た。小屋の窓からみんなが手を振ってくれていた。本当にありがとう!






沢まで下りても、意外に距離がある。なんとか沢、さんちゃら沢って。




へなぁ~ヤレヤレ。
どっちがヤレヤレだか。

しばらくすると、下にダムが見えてきた。下界はもうそこか。
寂しい。というより、バスの時間に間に合わないかもしれないと思って出来るだけ走った。足が痛いはずが、走ってる。
さらに、大吊橋がチラリ!!もうダッシュ。どこにこんな余力が残っていたのかと、思わず笑ってしまった。



はい、つり橋!ここまでです。
山はここで終わりです!橋を渡れば、もう下界です。人もいるでしょうし、道路もあるんでしょう。温泉だってある。なんだか感慨深い。まっすぐにのびる橋、一歩一歩踏みしめて渡った。全てが満足のいく山行になった。

履いていた靴下は速攻でゴミへ。バスの来るまでしばし荷物分け。自分が臭いのはもうしょうがない。
なんだか荒い運転のバスですぐに白樺荘へ。温泉だ!
もう、超臭い。だけじゃなくて、一昨日耳に綿棒を入れたら大変なことになっていたり、顔の垢がポロポロ…どうしょもないので速攻温泉へ♨
髪3回、体5回洗って、湯船につからず(足の裏がひどいので入れなかった)、でも足臭いと言われ…この山行は強烈だった。






【リンク先】
北杜タクシー(¥3000~3500程度)
白樺荘(温泉。自家用車はこの辺りまで。)
畑薙ダム~白樺荘・静岡駅(必ず小屋、観光協会等に連絡した方がいいです。予約しないと利用できないものもあるようで、私は遠山郷の方へ下山予定だったので調べていませんでしたが、小屋で教えてもらいました。)